「マーケティングの悩みに1週間プロが伴走する」プラットフォームサービス「ProSession(プロセッション)」。ProSessionでは多くの専門家が活躍していますが、特にマーケティング領域のスペシャリストである2名のコンサルタントにProSessionについて語っていただきました。ひとりは、EYアクセラレータープログラムでProSessionのメンターとしてサポートいただいている伊賀 聡さん。そして、マーケティングの専門家である森中秀一さんです。これからのビジネスの在り方、フリーランスなどの働き方を合わせて、ProSessionの特徴や果たすべき役割などについて語っていただきました。
目次
コンサル対談 参加メンバー
課題に応じたカスタムマッチングで意気投合
−まず、簡単なご経歴とProSessionを運営するグローバル・カルテットとどのように関わっているかを教えてください。
伊賀 私はもともと博報堂でマーケティングディレクター、リサーチ領域事業統括部長、チーフ戦略ディレクターなどを務めていましたが、本年1月に独立し、株式会社アキラカを立ち上げました。今は同社の代表として事業ブランドのコンサルティングや創発ファシリテーションを提供していますが、そのビジネスの傍らで「女性起業家育成 EYアクセラレータープログラム」のマーケティング周りのメンターとしても活動をしています。
本サービス運営会社のグローバル・カルテットとの出会いはこのEYアクセラレータプログラムです。このプログラムでメンターとしてProSessionの本リリースに向けて、事業のブラッシュアップのアドバイスをさせていただいています。このプログラムのサポートの一環で、ProSessionには質問を投稿するユーザー、そして質問に回答するコンサルタントと両軸で登録し、サービスの理解を深めているところです。
森中 私は2年ほど前にグローバル・カルテットにジョインし、自主調査レポートを中心に活動していますが、伊賀さん同様にProSessionではコンサルタントとして回答させていただく機会も少しずつ増えてきました。
−お二人ともProSessionでご活躍とのことですが、2人の出会いや関係性について教えていただけますか?
伊賀 森中さんと私の出会いは、私が他の案件で、プロジェクトのファシリテーター的な役割を担ってくれる方を探していて、グローバル・カルテット 代表の城さんに相談したのがきっかけです。私は本業で企業の中にある想いや強みなどを社員から吸い上げ、それをベースに戦略にまとめていくということをミッションのひとつとしていますが、その業務のサポートをしてくださる人材を探していて、城さんがProSessionに登録しているコンサルタントやリサーチャーの中から森中さんを紹介してくださいました。
森中さんに会ってお話してみるとすぐに意気投合して。やはり信頼している人からの推薦ほど素晴らしいマッチングはないなと実感しています。
事業ブランド戦略コンサルタント 伊賀 聡さん
森中 城さんはお客様からの相談に応じて、ご自身の人脈から最適なプロを結びつけてくださることが普段の案件でも多いですが、このような課題にフィットしたカスタム的なマッチングほど良い出会いはないと思います。フリーランスやプロフェッショナル人材のマッチングサイトはどんどん増えていますが、人柄や自分との相性などよく分からないものがほとんど。城さんといった信頼感のある人を通じての出会いのほうが圧倒的に良いよね、と伊賀さんとも意見が一致しましたね。
高スキル人材がプロジェクト単位で集結する時代に
−独立やフリーランスになって、会社員時代からどのような変化がありましたか?
森中 当たり前ですが、フリーランスは1人で活動しますので、業務量やスキル面でどうしても限界があります。なので、フリーランスにとっては補完し合える仲間を見つけ、チーム体制を築くというのが大事なポイントになります。例えば、私は専門領域のリサーチやその後の分析・戦略まではできても、さらに先の工程となるホームページ改修やそのアクセス解析までとなると私1人では難しい。それをチームで対応すれば、お客様にとってもワンストップでご依頼いただけるので利便性が高くなるなと感じています。
伊賀 高スキルの人材でのチーム化はアウトプットレベルと量が格段に上がりますよね。
森中 伊賀さんが本業でやられている創発ファシリテートという役割もとても興味深いと個人的に思っています。私の専門とするリサーチ領域では、マーケットシェアや消費者のニーズなど、外部環境の調査になりがちなのですが、会社の中の調査、どういう強みを持っているかということを社内で深掘っていく伊賀さんのアプローチはまさに目から鱗。伊賀さんと出会うことで外部環境と内部環境を共にリサーチすることの意義に気づくことができました。こういった刺激的な出会いもフリーランスになったからこそといえるかもしれません。
リサーチコンサルタント 森中秀一さん
伊賀 独立してから、クライアントのコストニーズに併せて柔軟なチームのキャスティングが必要になると感じています。森中さんのいう通り、対応範囲を広げるという意味でのチーム化もありますが、プロジェクト単位で柔軟にフリーランスチームを編成をすることがコスト面でも重要になっていますね。
森中 今後はよりフリーランスによるチームでのプロジェクトの機会が増えそうですよね。私のお客様でもそういったニーズは非常に増えています。コロナ禍を経て会社員もオンラインで業務するのが当たり前になりました。このようなトレンドもフリーランスチームによるプロジェクト運営の後押しにもなっていますね。
伊賀 本当にその通りです。テーマに応じてどんなタスクが必要か、またはどんなパフォーマンスが求められるかで、ミッションまたはタスク型でチーム編成していくことが社員やフリーランス関係なく求められるようになってきました。
余談ですが、私のメーカーに勤めている友人が社内表彰受けたんです。彼はITに強くて営業現場で見てきた状態をビジュアルツールで再現できるんですよ。これまでの日本企業の多くは、ナレッジを持ったベテランが定年退職するとそのナレッジが継承されないのが一般的でしたが、彼はITによって見える化したことでナレッジが伝承できるようになった。ここが評価されたんですね。
このエピソードはチーム型のプロジェクトを象徴するなと思います。私の同級生は営業という要素とITという要素がいずれも彼1人に備わっていたわけですが、何かに長けている人と何かに長けている人を繋げることで、彼のようなアウトプットがチームで実現できる。自社内でも異なるスキルの人材を集めてチーム編成する流れになっています。今後は、フリーランスや会社員問わず、この流れは止められないと思います。
相談から回答のコミュニケーションから最適なビジネスマッチングの実現を
−これからのビジネスはチーム編成がキーワードなのですね。そんな中、改めてProSessionの役割や期待できることはどのようなものであると考えますか?
伊賀 ProSessionに集まっている質問で多いのは、市場規模や競合調査について。つまり、新規事業やそれに関するマーケティングに関しての相談がほとんどです。何から手をつければいいの?という、新規事業でもかなり初期の段階の悩みが多くあります。それらに対してProSessionのコンサルは実に積極的かつ丁寧に回答しているのが特徴です。ホスピタリティに溢れ、素晴らしい人格者が親身になって回答してくれる。これがProSessionの最大の価値のひとつであることは間違いありません。
森中 おっしゃる通りですね。コンサルである私にとっても、ProSessionには学びとなる回答で溢れていると感じます。これは、プロジェクトのチーム編成をすることにとっても有効だと思います。コンサルの回答を見れば、ノウハウが分かるだけでなく、プロジェクトに必要な人材を見極めることもできる。こういう課題に対してこういう答えを持っている人なら自分の仕事を助けてくれるかなということが非常によく分かりますから。
−最後にProSessionに期待していることなどあれば教えてください。
森中 フリーランスや独立、起業などで、会社員ではない働き方をする人はますます増えていくでしょう。ある程度までは自分1人で対応できると思いますが、事業が順調に伸びていけばどこかの段階でより多くの人材を確保してチームを編成するフェーズが始まります。
いわゆる会社でいうところの採用と似たような活動ですが、ビジネスの成功に導いてくれる最適な人材、各領域のプロを見つけるのは思った以上に大変なこと。最初の話に戻りますが、オンラインプラットフォームのプロフィール情報だけでビジネスパートナーを選定するのは難しく、どうしても信頼できる人の紹介などに頼るのが現状です。このようなプロジェクトチームを編成する上で、ProSessionが有効に活用できる可能性を感じています。
質問や相談、またその回答というやりとりは、最適なビジネスパートナーと巡り合うきっかけになりうるコミュニケーションだと思います。パートナーと巡り合う場としてより活性化すれば、ニーズはよりいっそう高まっていくのではないかと思います。
伊賀 メンターとして伴走していて感じるのは、ProSessionはビジネスとして非常にユニークなチャレンジだということ。とても面白い発想なんです。すでにフリーランスやプロフェッショナルを探すマッチングサイトは多数あります。でも、森中さんのいう通り、オンライン上のマッチングでは誰が良いか判断できないということがほとんどなのではないでしょうか。
このProSessionはマッチングプラットフォームと明言している訳ではなく、あくまで質問者と回答者のQ&Aコミュニケーションの場ではありますが、その様子が専門的な知識を分け合う相互扶助的な「知の助け合いの場」だと感じます。ビジネスなので適切な利用料金は支払っていただくかたちですが、ユーザーもコンサルもお金以上にメリットが享受できる、相互扶助に近い仕組みにしていけたら、これまでにない面白いサービスになると思っています。
それが森中さんのいう通り、最適な人材との出会いというのもそのメリットのひとつでしょう。ビジネスの機会・成功への足掛かりとなるようなインフラサービスになることを期待しています。
(インタビュー・文 / 山本恭子)
ProSessionはコンサルタント/リサーチャーを募集しています。あなたのスキルを活かして活躍しませんか?くわしくはこちら。